DNA鑑定は万能か その可能性と限界に迫る リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 5月 14, 2017 「DNA鑑定は万能か その可能性と限界に迫る」(赤根敦 著 化学同人) 科学的証拠と言う名の「アナログ」 と言う当たり前のことを再認識できた点で良書だった。 他と区別し難い微細なピークと言ったアナログな情報を「解釈」され、綺麗に整理されて「鑑定書」と言う形になると、微妙なアナログ情報が捨象されて、出た、出ないと言う結果だけが、独り歩きしてしまうリスクがある。 DNAの本だけど、科学的証拠一般に当てはまる。 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ
バックカンリースキーと「奇跡の自然」~2022-23シーズンまとめ~ 7月 04, 2023 バックカンリースキーと「奇跡の自然」~2022-23シーズンまとめ~ シベリアからの乾いた冷たい風が日本海で水分をたっぷり含む、そしてその風が3000m級の山々にぶつかり雪を降らせる。日本ほどの低緯度で日本ほど雪が降り積もる地形は世界的に珍しい。日本はスキーヤーにとっては奇跡の地なのであろう。 2022-2023シーズンは、11月末の立山に始まり、GWの白馬まで、山に20日以上入ることができた。 テントの中で弁論要旨を起案をしたり(録音データを飛ばして事務局が書面化)、白馬栂池リフトトップからハイクアップ中に警察署に電話したり、と仕事に追われている時は、我ながら何をやっているのだろうと思いながら、シーズン怪我無く過ごせた。 以下は、今シーズンのまとめ動画である。 https://youtu.be/7AUIN2JhbYA https://youtu.be/3QyzUNL26Nk 続きを読む
菊地令比等法律事務所について 5月 11, 2017 (ご 挨 拶) 解決へのプロセスを共有する 私が,弁護士として,ひとりの法律家として,仕事をするに当たって常に意識していることです。 法の本質は,国家権力による「強制」にあります。 「1000万円払え」という判決を受け,従わなければ預貯金等を嫌でも取られてしまいます。 懲役1年に処するという判決を受けてしまえば嫌でも刑務所に入れられてしまいます。 このような「強制力」があるからこそ,法的紛争解決には,説得と納得へのプロセスが重要なのです。 なぜ,どうして,どのように,という疑問に真摯に向き合い,共有していくことで,最終的な「強制」も許容されるのであると考えています。 弁護士は法律のプロではあっても,他の分野では素人です。 弁護士自身が,依頼者様からよく学び,納得いくまで協議を重ねる。 その上で,法的な解決へのアプローチを,納得いくまで丁寧にご説明する。 そのように「解決へのプロセスを共有する」ことに私は重きを置いています。 (菊地令比等法律事務所) 住所:愛知県豊橋市大国町105番地レグルスアーク1-1 電話:0532-21-9278 *御相談をお受けするのは,御紹介を受けられた方のみとさせて頂きます。予めご了承ください。 *執務時間 平日午前9時〜午後6時まで(顧問先及び顧問先の御紹介を受けられた方に限り執務時間外対応も致します) 続きを読む
弁護士は科学的証拠にいかに向き合うべきか? 5月 05, 2025 弁護士は科学的証拠といかに向き合うか? *分かりやすさのため一定程度正確性を犠牲にしています。予めご了承ください。 弁護士が「科学」にいかに向き合うか?その思考の一端を紹介したい。 (事例1 DNA鑑定の証拠力) とある自動車事故で,事故を起こした自動車を運転していたのが,Aさんか,それとも,同じ車に乗っていたBさんかが問題となった。 その交通事故の際に,エアバッグが開いており,そのエアバッグから,AさんのDNAが検出された。一方,このエアバッグからBさんのDNAは「不検出」であった。 この場合,エアバッグ中央部分から,AさんのDNAが検出された事実は,Aさんが自動車を運転していたことを推認する事実と言えるのであろうか? さて,裁判員裁判で,はじめてDNA鑑定に触れる方々が, AさんのDNA検出,BさんのDNA不検出 ,という証拠書類を見ると,即座に,「Aさんが自動車を運転していた」という判断に傾きがちなのではないだろうか? しかし,この「不検出」は,非常にくせものである。 現在のDNA型検査は,15座位のSTRと性別判定用のアメロゲニン遺伝子の検査を組み合わせたキットを使用するのが一般的である。 そして,この15座位のSTRにおいて,現場に残されていたDNA型とAさんのDNA型が一致した時,AさんのDNAが検出されたと扱われる。 そうすると,BさんのDNAが不検出とされていても,15座位のSTRの内,少なくとも1座位以上の,BさんのSTRが検出されていれば,BさんのDNAがエアバッグに付着した「可能性」は否定できないことになる。 さらに,15座位の内,1座位以上のSTRが「検出」されたか否かの判断も,実は流動的である。 検出されたか否かの判断は,エレクトロフェログラム(電気泳動像)を判別して行われる。 この場合,ピークが一定の判断者が定める一定の基準に達していなければ,BさんのSTRを示すピークがあったとしても,BさんのSTRは「不検出」と扱われる。 犯行現場に残されていたDNAがごく微量であれば、いくらPCR(ポリメラーゼ・チェイン・リアクション)で増幅を重ねようが、一定の基準を超えないことは珍しいことではない。 しかし、検出の基準を下げればよいわけでもない... 続きを読む