反対尋問の基本

(反対尋問の基本)

反対尋問の基本は,「はい」と答えさせつつ,相手を逃れられないところに追い込んでいく点にある。

敵に,敵にとって不利な事実を承認させる!!!
これが,最大の目的である。

以下は,スケート帰りの父と娘。
ディズニーに連れていってほしい娘と,ディズニーに行きたくないパパとのやり取りである。

① ひま  「パパはスケート楽しかった?」
   パパ  「楽しかったよ。」
② ひま  「ひまちゃんが楽しいとパパも楽しいの。」...
   パパ  「そうだよ。」
③ ひま  「ひまちゃんが好きだから?」
   パパ  「そうだよ。」
④ ひま  「じゃあ,ひまちゃんが行って楽しい所に行けるね。」
   パパ  「そうとは限らないよ。場所による。」

④の回答で,
   「そうだよ。」
  という答えを引き出し,
⑤に
   「じゃあ,ディズニーランドにもパパ行けるね。」
  という質問につなげるつもりだったんだろうけど,,,,

この問答は,結論を急ぎすぎ。急所に弾丸を撃ち込む前にもっと慎重に雌伏して接近しなければ・・・・・パパの信念を曲げるには至らない。

合格点に至るには,④以下は,少なくとも次のような流れであるべきだった。

④ ひま  「でも,パパ,スケート,全然自分で滑れなかったよね。ずっとひまちゃんと手をつないでたもんね。」
   パパ  「そうだね。」
⑤ ひま  「それでも楽しかったの?」
   パパ  「そうだよ。」
⑥ ひま  「じゃあ,スケートが楽しかったんじゃなくて,ひまちゃんが楽しいのがパパも楽しいんだね。」
   パパ  「うーん,そうかもしれないね。」

(ここまでくれば誘導にも乗ってあげてもいい。)

⑦ ひま   「じゃあ,ひまちゃんが行って楽しい所に行けるね。」
   パパ   「そうだね。」

(ここまでくればパパは娘のために信念をも曲げよう。)

娘に仕留められることを,心から願っている。


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