経済学入門(読書日記)

少し時間が出来たので、前から読もうと思っていた本を一気に読んだ。
読めば読むほど、日本経済の持続的経済成長は、もう無理なのではないかと思った。人口増加は見込めず、資本ストックは全体的に見れば減る一方、技術革新の要因となるような次世代への投資の低調さ等々。
さて、経済に関する本を読もうと思った動機は、経済に興味があるからではない。
資産運用、資産防衛は、社会全体のお金の流れとは無縁でいられないからだ。
資産形成を攻撃と防御にあえて分けるとすると、攻撃は本業でしっかりと稼ぐこと、防御は本業で産み出した余剰をいかに社会から防衛するかと言う視点に分けられると思う。
「自らの資産を社会から防衛する」と言う視点は長期的に見れば、社会の発展や平和には有害な考え方であるように思う。
しかし、現在の日本社会が、「働かざる者喰うべからず」的な自己責任を強烈に求める構造にある以上、社会から家族を守ると言う視点を持たざるを得ない。
法律家の基本的精神は、人の善意を信じつつ、徹底した性悪説でもって最悪に備えると言うものだ。
日本経済が長期的には成長しない、かつ、円が安全資産と考えられる限りにおいて、僕の基本戦略、すなわち所得控除を使える手段を最大限使って、課税率分の単年度利回を得る戦略は、資産そのものの成長は得られないものの、間違ってないと思う。
しかし、この先どうなるかは分からない。
おそらく、素人ながら経済に興味を持つ意義は、不確実を不確実と認識し、油断をしないと言う視点を持つことに尽きると思う。

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