モーツァルト「魔笛」(新国立劇場)
モーツァルト「魔笛」(新国立劇場)
新国立劇場は、 昨年までの飯守泰次郎オペラ芸術監督が退任され、 2018/2019年は、 大野和士 オペラ芸術監督を迎え シーズンを開幕する。
シーズン最初の演目は、新制作のモーツァルト「魔笛」である。
新国立劇場の賛助会員ということで、 シーズン開幕に先立って舞台稽古(ゲネプロ)を見学してきた。
シーズン開幕前、新制作の舞台稽古見学ということで、 内容について 書くことはしない。
そこでモーツァルトの「魔笛」に ついての個人的な 思いを少し記すことにする。
モーツァルトの 魔笛を最初に見たのは、 新婚旅行である。場所はウィーンフォルクスオーパー。
あの頃はお互いお金がなかったから、 ウィーンプラハに行ったものの、 食事は閉店間際のピザ屋の売れ残りを 半額で買ってホテルで食べる。
ウィーン国立歌劇場のチケットはとても高くて買えなかったため、 民衆劇場を意味するフォルクスオーパーで 魔笛を見た。
その時の演出は極めてオーソドックスそして絵画的なものであり、 親しみやすいものだった。
しかし結論から言ってしまえば、 魔笛の世界観は 好きになれない。
フリーメイソンの影響が強く出てるとか、 ザラストロ性善説での演出、 ザラストロ性悪説など、 とにかくいろいろ語られている。
しかし 素晴らしい音楽に乗って語られるストーリーには、 どうしても「啓蒙的な臭い」を感じてしまい、 音楽の美に 精神を 委ねることができないのだ。