のんほいパークにて(規範の解釈について)
のんほいパークにて(規範の解釈について) 子どもたちと「のんほいパーク」で,汽車に乗る。 動物園,植物園,遊園地と,子連れには,非常にありがたい。 その遊園地にて,長女が立って汽車から頭を出していたので, 「頭出しちゃだめだよ!!」 と言っていたところ, 「なんで?手や足って書いてあるよ。」 と反論を受ける。 「頭も出しちゃだめに決まっているでしょ!!」 なぜ,頭を出しちゃだめだと「決まっている」のか? 本当に「決まっている」のか? 「手」や「足」という言葉には,「頭」という意味も含まれるからか? しかし,「手」や「足」という言葉を,どう拡張解釈しても「頭」という意味は含まれない。 したがって,「手や足を出してはいけない」という規範から「頭を出してはいけない」という規範は,「文理解釈」からは導かれ得ない。 そこで,「手や足を出してはいけない」という規範から「頭を出してはいけない」という規範を導くためには,「手や足を出してはいけない」の文理から離れ,趣旨から類推していく解釈が必要となる。 すなわち,「手や足を出してはいけない」と規範の趣旨は,手や足 など を出すと危険であるという点にあり,その趣旨は,「頭」にも当てはまる。 したがって,「手や足を出してはいけない」と規範は,類推適用をすることにより,「頭」にも適用すべきである。 なお,人を処罰する刑罰法規は,このような文理から離れた「類推解釈」は許されない。 文理から離れた行為を処罰することは,人の自由を萎縮させてしまうからである。