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リアル おみせやさんごっこ

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娘が幼稚園で参観日でおみせやさんごっこをしたようで(残念ながらパパは出られず)、家でもやるようになった。 で、写真のおこさまセットの値段が、なんと 100円、、、、、、、、。 大丈夫か?娘よ。 まだ、ほとんど理解できないかもしれないが、 「値段を決める」 とはどういうことか?を学ぶ表を作ってみた(写真)。 包丁やまな板が、なぜ「固定資産」なのだ?と言う疑問はさておき、BSとPLと複式簿記のもっとも基本的な部分は、表現していると思う。 そして、価格競走をしかけてみる。 ねえ、おこさまセット、もっと安くして‼︎ ねえ、ざいりょう、もっと高く買って‼︎ おきゃくさんからもらうお金が少ないと、あるいは、ざいりょうのおかねがおおいと、もうけ≒じぶんのおかねがどんどん減っていく。 やがてざいりょうも買えなくなる。 おみせやさん、破産‼︎‼︎ 「値段を決める」 血を流さない戦争と言われる経済活動における、もっとも本質的なことを、なんとなくであっても、理解して欲しい。

お金の話(2)〜資本主義への信頼と懐疑〜読書日記

(承前) 国家と法を前提としない投資、、、。 時代と国境を越える「儲け話」ってなんだ? 大航海時代、東インド会社、帝国主義 どれも、 「金を集めて投資して利益を上げる」 と言う資本主義の論理によっている。 結局資産運用とは、資本の増殖そのものを目指すと言う意味において、資本主義の論理に乗っかることに等しい。 もっとも、本業の弁護士業が、かなり多忙なため、いちいち会社四季報を見て銘柄を選んで相場を気にしている暇はない。 そこでまず行き着いたのが、 「ウォール街のランダムウォーカー」(バートンマルキール) 要旨、資本主義は浮沈を繰り返しながらも成長を続けるため、株式市場全体に投資する効果に最も近いインデックス投信のバイアンドホールドが、最も合理的な投資方法である、と言うものだ。 「ほったらかし投資術」もこの系統だ。 しかし、どうしても、「資本主義」の永続的成長を無邪気に信じる気にはならない。 そこで読んだのが、 「資本主義の終焉と歴史の危機」(水野和夫) 「21世紀の資本」(トマピケティ) 金を集めて投資して利益を上げる資本主義のプロセスの中で「利潤の最大化」を図るためには、安く買い叩いて高く売り付けることが基本となる。 大航海時代、東インド会社、帝国主義も、戦後の日本の発展も基本的には異ならない。 発展途上国から資源を買い叩いて工業製品を高く売ることによって、先進国における「総中流」を実現してきた。 しかし、資本が容易に国境を越えて世界中を飛び回るようになると、買い叩く対象は、自国の労働力になる。 中間層の没落と格差の拡大である。 なんだか、マルクスの「賃労働と資本」が想起される。 中間層が没落していく社会において、資本主義の永続的成長を無邪気に信じる気にはならない。 この場合僕の比較対象は、国家と法を前提とする前述の資産形成を上回る効果を期待できるか、なのであるからなおさらである。 そうすると、いろいろ考えた結果、おじさんの話を前提としても、国家と法を前提とする資産形成以外は行わないと言う結論に達する。 僕はどこまで言っても資産で資産を産み出せる立場にはないのだから、わずかな余剰でわずかな利潤を求めるよりも、本業のみに最大限集中した方が、よっぽど合理的と言うことになる。 投資対象は自分自身とすべきであり、法律家としての能力を最大限高めることに、時間と資本を投下すべき

お金の話(1)

ある銀行の待ち時間で,定年後の再雇用と思われる案内のおじさんと投資について話をする機会があって,中々面白かった。 投資に対する,僕の基本的スタンスは,小規模企業共済,401k,家族への中退共,倒防共など,元本が概ね法律上保障され(なお401kについては元本保証の有無は選択商品による),かつ,掛金が全額所得控除の対象となることによって,僕の所得税・住民税・個人事業税等の税率分(税額控除分があるので計算はやや異なる)の単年度利回りが確実に得られる金融商品に,余剰資金を集中させるというものだ。 おじさん曰く,僕の選択は,銀行にとっては得られる利益が乏しく銀行の営業が勧める商品ではないけれども,非常に素晴らしい選択だと思う,と。 しかし,法律によって課税率分の利回りを得ることは,結局の所,国家と法に対する信頼が,前提となっているんじゃないんですか? 政治が,憲法と法を軽んじる時代に,日本国をどこまで信用できるんですか? 国の制度を前提とする投資以外にも,国の制度を前提としない投資も研究してみるといいですよ。あなたは,まだ若いから,,,,と。 現状,今のスタンスを変えるつもりはないが, 「法律によって課税率分の利回りを得ることは,結局の所,国家と法に対する信頼が,前提となっているんじゃないんですか?政治が,憲法と法を軽んじる時代に,日本国をどこまで信用できますか?」 というおじさんの視点は,とても興味深い。 さて、そこでいろいろ本を読んでみた。 (つづく)